トゥーリを飼う際、これまでの育ての親から忠告を受けた。朝食を人間が食べる前に与えたら、要求が過度になり、どんどん時間が早くなって大変になるから、まず人間が食べたあとで食事を与えたほうがよいとのことだ。
こうしてぼくとトゥーリのガマン比べが始まった。
昔、ぼくが飼っていた猫は朝おなかが空いたら僕を起こしにきた。時間がどんどん早くなることはなかったけれど、どんな二日酔いのときでも必ず起こされた。
さて、とりあえず人間が食事をするまで彼女はおとなしく待ってくれているだろうか。かわいそうだが、心を鬼にして臨むしかない。
初日は、あの大人しい彼女にしては…という意思表示だった。食事の匂いに反応したのかもしれない。「うにゃ〜、うにゃ〜」という鳴き声は、「ねぇ、ちょうだいよ、ちょうだいよ」というふうに翻訳されるだろう。
それでも無視していたら、トイレの砂を前足で外に押し出して抗議。あたり一面、トイレの砂だらけ。ババをかけるとはこのことか。天才的な抗議だと思った。ぼくはすぐに挫けそうになったが(笑)、なんとか持ちこたえる。幼子なのに、あんなことよく思いつくものだ(あとから知人の猫飼いに聞いたら、そのお宅の猫もしているとのこと)。
さて、屈せずに最後まで食事を済ませてから、彼女に食事を与えた。でも、実は落ち着いて食べられたものではなかったが。そこで、翌日からトイレを隠してしまう作戦を思いついた。狡獪な霊長類の本領発揮だ。
どちらかがこのガマン比べに根負けするのだろう。
ところで、爪研ぎを買ってきたけれど、なかなかそれを使って研がずに、ラグの上で研いでいた。でも、しばらくしたら、ちゃんと研いでくれていた。しめしめ。
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