Technology Reviewの記事『Social Networking 3.0』が面白かった。
実はSNSを最近になって登場したビジネスだろうと思っていたが、同記事を読むと、その道のりは長いものであったと認識を改めた次第。
SNSの歴史は、ドットコム・バブル以前からそのコンセプトをいかにビジネスに落とし込むのか苦闘の歴史のようにも思われる。
失敗するだろうと思われていたSNSビジネスは、この1、2年間でかなり好転しつつあるようだ。
LinkedInの共同創業者で副社長のKonstantin Guericke氏によれば、Linkedinは最初の頃、友人・知人の検索エンジンとして、そしてその次にはユーザーの情報発信とそのユーザーについて 他人が何を言っているのかがわかるパブリッシング・プラットフォーム(つまりブログのようなもの)に変化し、そしてビジネスを創出するまでになってきたという。
現在、Linkedinの会員は420万人。月間500万件の検索が行なわれていると同記事は伝える。
同SNS内で企業が潜在的な求職者へメッセージを送るには10ドルを徴収するが、これが収益になっているらしい。さらにjob-posting serviceという新サービスも利益を生みだしつつあるとか。
そして、スマイリー・アイコンを見ただけでそれとなく認識できるほど超有名なFriendsterは、2004年には会員数1000万人を突破し、現在は2100万人を抱える超巨大SNSとなった。
かつては、サーバのパフォーマンスが疑問視され、詐称した会員が相次ぎFakesters(ニセ野郎共)と悪口をたたかれていたらしいが、同サービスも順風満帆のようだ。
同記事は、将来には会員制のSNSはボーイスカウト、PTA、地域情報などの伝統的な組織活動に属するものになろうだろうと予見する。それらとFriendsterなどとの差はユーザーが喜んで会費を払ったり、広告を我慢するものだとも。
ちなみに私はFriendster、Linkedinにも参加しているが、開店休業状態なのでこれを機にまた始めてみようかと思った。
また、記事では触れられていなかったけれど、最近トヨタが新車発売に併せてその車名枠をスポンサードしたことで話題のTribe.netにアクセスしてみたら、いつの間にかJapanと書かれた画面に飛ばされた。世界の主要都市ごとに展開するというわけか。壮大である。
たまたまこの記事は格調高いtechnologyreview.comに掲載されたものなので、有名SNS以外は取り上げていない。そのため、いわゆる上品なものから露骨なものまで"出会い系"を含めると会員制SNSの裾野はとてつもなく広いということだ。
ユーザーはその属性や特色によって棲み分けているのか、あるいはかけもちしてるのではないかな?
→ 同記事が取り上げている上記以外のSNS@US
この記事をdeli.cio.usする
この記事のタグ SNS, ビジネス
コメント