多摩美で教鞭を取るプランニング・ディレクターの西村佳哲氏が、いろんな分野の人たちの仕事場に行き、その仕事を観察した集大成が「自分の仕事をつくる 」(ちくま文庫)として文庫化されました。
かつて、わたしが「WIRED(ワイアード)」の日本版を立ち上げたばかりのときに受けた取材内容が、そのまま文庫版にも再録されました。
中身を読むと、「だれだ、これ?」という若かりし頃の自分がいて、まるで知らない人が語っているみたいでした。あまりにも時間がたっているので、再録を打診されたとき、「古い内容で、大丈夫なのかな?」と危惧したのですが、杞憂だったようです。
西村氏がエッセンスを汲み取った言葉は、時間を経過とともに、どうやらわたし自身も自覚していない何かを提示しているようでした。同文庫本には、ヨーガン・レール、パタゴニアなど、有名なデザインハウスへの取材が収蔵さているので、クリエーターを志す方には一読してみてはいかがでしょうか。
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