昨年に合併し、唯一無二の巨大衛星デジタルラジオ放送局となったXMサテライトラジオとSiriusサテライトラジオですが(Sirius側がXM側を株式交換で買収し、ホールディングカンパニーとしてSirius XM Radio Inc.を設立)、NYTimesによると連邦倒産法第11章(チャプター11)による破産手続きの申請準備に入った模様。
衛星ラジオのビジネスモデルは原則的にCSと同じくユーザーによる視聴料徴収と広告出稿であり、同局は米国で販売される自動車のラジオにプリセットされるなどして2000万人のリスナーを抱えていたようですが、その未来はもうすぐ閉ざされそうです。
衛星打ち上げ等の莫大な設備投資、マーサ・スチュワートのような有名人たちへの巨額な契約金の支払い、そして衛星放送局の買収などがかさみ、30億ドル弱の負債を抱えていたとのこと。XMもSiriusも一度も利益を上げたことがないようで、合併も焼け石に水だったのでしょうか。
今後、衛星ラジオの可能性〜グーグルがアドワーズを通じてXMに広告を出稿するといった試みなど〜は潰えてしまいました。
デジタルテクノロジーの良い点は、ローコスト・オペレーションですが、それが衛星放送ともなると、カロリーが高くなるだけで新しいビジネスモデルへの転換までには至らなかったということでしょうか…。残念。
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