TheNewYorkTimes.comによれば、シアトルで長い歴史をもつ新聞紙「シアトル・ポスト・インテリジェンサー(通称シアトルP.I.)」が火曜日に紙の発行を終え、今後は完全にウェブのみで存続する模様。
すでに先月、米国地方紙の『ロッキーマウンテン・ニュース』紙も同様に紙の発行をやめ、ウェブ上のみで存続することを発表しています。部数を落としコストが吸収しきれない紙の新聞は、今後、その情報発信の拠点をウェブに移行することと推測されます。
ただし、TheNewYorkTimes.comの指摘にもありますが、紙からウェブ進出しても、特に米国の場合、ウェブには競合となるローカルポータルサイトが多くひしめいているため、これまで独壇場だった立場から一転、熾烈な競争に曝される可能性があります。
我が国の場合、不幸中の幸いとでもいいましょうか、米国に比較してさほどローカル・ニュースにおいて強力なプレイヤーがウェブ上にいないため(ああ、もったいない……)、ローカル紙はウェブにおいてもアドバンテージを保てると思いますが、逆にいえば、いま「これぞ」といったローカルブランドを立ち上げてトラフィックを稼いでおけば、換金化への道は多岐にわたると思われます。
筆者はかねてより欧米でのローカル・コンテンツにおけるビジネスの面白さを伝えてきたつもりですが、日本でも盛り上がりを見せるのは、もっと先のことかもしれませんね。
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