十年以上前に「ワイアード」という雑誌を創刊したが、そのときに米国の本家WIRED編集部でマネージング・エディター(日本ならデスクか副編級)を務めていたのがジョン・バテール(本ではバッテルの表記だが、私や周囲はバテールと呼んでいたのでそう呼ぶ)。
本家WIREDがコンデナストに売却されると、創刊メンバーは全員辞めてしまった。
その後バテールは「インダストリー・スタンダード」とい
う週刊誌を発刊し、シリコンバレー界隈で注目を集めた。
当時はITバブルの隆盛と凋落がそんなに間を空けずに到来したので、話題になってすぐに広告集稿は困難を極め同誌は廃刊。その後、どうしているのかなと思ったら、たまたま彼のブログ「Searchblog」を発見(現在、接続できない。なんでだろう?)。先日に開催された米のWeb2.0カンファレンスでもスピーカーを務めていたので、日本でもだいぶ著名になったのではないだろうか。
もともとジョン・バテールはWIRED誌以前はPC Weekの記者だった(と記憶する)。当時、陽気な人が多かったWIRED編集部で、バテールだけは東海岸な雰囲気を漂わせた寡黙でエリートなオーラを放っていた(かといって彼が東海岸出身かどうかは知らない)。
編集者としてはとても明晰で、何をなすべきかを簡潔・明瞭に言葉にする訓練を積んだ人という印象を抱いた。リスペクトである。
そんな彼が上梓した著作「The Search」の邦訳がついに刊行された。
タイトルも本国と同じもの。「ザ・サーチ グーグルが世界を変えた」(日経BP)である。未読ではあるが、評判を聞きつけていたので、これから楽しみに読ませてもらおう。
ちなみに装丁デザインは、弊社の木継則幸が担当した。彼は「ワイアード」のアートディレクターも務めていたので、これもWIRED(繋がった)ってことかな。
ところで、WIREDを離れてその後ブログ界で大活躍の一人に、全米の超人気ブログBoing Boing のマーク・フランヘルダーがいる。マー クはWIREDのなかでキッチュなガジェットなどを紹介するFETISHというセクション担当だった。とても優しくて面白いものに目がない人で、Boing Boingには彼の人柄が偲ばれる。そして、SixApartのボードに迎え入れられたアンドリュー・アンカー。アンドリューはWIREDデジタルという、HotWiredの運営会社を立ち上げた初期メンバーの一人だ。ほかにも多くの創業メンバーが各方面で活躍している。
ありがとう!
まさにいろいろwiredですね(笑
投稿情報: yana | 2005/11/18 07:33
名前の表記問題は気にしないでください。
呼びたいように呼ぶ主義ですから
(笑)。
投稿情報: kobahen | 2005/11/19 10:38
マクドナルド/マクダーナル
ヘップバーン/ヘバン
とおなじ話ですね、
バッテル/バテール
表記/表音の差、いつでも悩ましいです(笑
投稿情報: yana | 2005/11/19 22:28