本ブログで何度も私が表明していることは、いまの米ヤフー!はかなり面白いということ。
その理由のほとんどは毎週のようにリリースされる新規サービスの複雑さに比べて多大な仕事量を誇り(Googleよりも少ない人数のはず)、そして実際に使ってみてインターフェイスが非常に優れているということ、さらに新しい技術を一般の人に向けてわかりやすく使わせようとしていることが挙げられる。
でも、その指摘は表層的だ。
Read/WriteWebの記事「Yahoo CEO Terry Semel conversation」の記事を読んで、私はもっと米Yahoo! のファンになってしまった。というのは、自分が考えるにWebは「読む・書く・知る・教える・買う・売る・ 捜す・共有する」というプラットフォームであり、Yahoo! はいかに普通の人々にそのプラットフォームを使わせるかということに関して傾注し、そこから生まれるコンテンツとトラフィックを換金化することに心血を注ぐ。
Googleがユーザーのトランザクションをどう利用してビジネスを構築するのかに対し、Yahoo! はユーザーにいかにWebを使わせるか、そして、同時にいかに既存メディアを自分のビジネス・パートナーとして引き込むかということに注意を払っている。
同サイトの記事で 紹介されたペンシルベニア大学ウォートン校のコラムが指 摘するように、Googleはマイクロソフトと「デスクトップからネットへ戦争」で競合している間に、Yahoo ! はマイクロソフトとプラットフォームの奪い合いで競合するが、同時にパートナーにもなりえるという指摘は興味深い。
記事のなかで挙げられているSemel氏の発言要旨について、私が注目する点を日本語に意訳して挙げてみる。
- ヤフー!はメディアとテクノロジーの企業であり、その二つは21世紀のメディア企業に求められていることである。
- ヤフー!はオールアバウト・コンテント(あらゆることについてのコンテンツ)である。ユーザー・ジェネレイテッドでプロフェッショナル、そして未来のコンテンツはこうだろう、というものである。
- パーソナライズ、コミュニティ、プラットフォーム上のコンテンツ、検索(Yahoo! の特徴を挙げて)
特にユーザー・ジェネレーテッドでプロフェッショナルである点。二律背反する要素だが、これからのメディアが目指す方向性について示唆していると個人的に思う。なお、Semel氏はGoogleへの悪口も忘れていない。
「Googleは多くの"実際にモノになるようには見えない"ベータ版商品(サービス)を
たくさんもっている」
ジョン・バテール(『ザ・サーチ』著者)とTerry Semel氏の写真(Flickrより)
小林さん、
del.icio.usまで買収しましたね。早い!
こちらがどのようにy.ah.oo!のサービスと統合
されていくのか、見ものですね。
投稿情報: ブログビジネスファンド | 2005/12/11 02:18
いまサンフランシスコですが、出発前に知りました。
なんだかweb2.0系企業のコレクターになっていますねえ。;-)
Flickrといい、タグ市場を睨んでいるのでしょうかね。
投稿情報: kobahen | 2005/12/13 00:09