米のニュージャージー州Monmouthカウンティで発行される週刊紙「triCityNews」は、ウェブ上にその紹介ページこそあれど、ニュースなどのコンテンツは掲載していません。
同紙は1999年に発刊され、アート、文化、政治などのコミュニティに則した情報を掲載しているようです。発行者兼オーナーは元弁護士のDan Jacobson氏。これまでに年率10%で部数を伸ばしてきたという同紙の従業員は数名程度。現在の発行部数は同紙によれば、毎週8,500部とのことなので、新聞というにはニッチすぎますが、日本の一般的な書籍の初版部数よりは多く読まれているメディアということでしょうか。
ニューヨークタイムズの記事を 読むと、Jacobson氏は積極的にネット上への進出や情報の転載を嫌っているようです。ニューヨークタイムズは、「ウェブに進出せずとも成功した紙の 新聞」ということで、羨望も含めてtriCityNewsを取り上げていますが、おそらく、ウェブに進出していないことが同紙の決定的な成功要因ではない と、わたしは考えます。
まず、ニッチメディアですからローコストで操業可能なビジネスモデルであること、また、編集人のポリシーが明確かつ一般紙と差別化が徹底している印象を受けます。そして、ハイパーローカル(徹底的に地元に則している)であるという点が奏功しているのではないでしょうか。
わが国にも、もしかしたらtriCityNewsのような新聞が存在しているかもしれませんね。
参考サイト:
The NewYork Times via Journalism.co.uk
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