こんばんは、渋谷陽一です。嘘。ヒロトです。甲本じゃないけど。 チャリティアルバムとして発売された「War Child Presents Heros」に、The Clashの名曲「ストレート・トゥ・ヘル」のトリビュートが収録されています。リリー・アレンとミック・ジョーンズの手によって、あの傑作が現代に復活。聞かずして死ぬべからず。こちらのサイトで無料試聴できます。
にしても、パンクってスタイルじゃなくて、進化し続けていくことだと思うんだけど、古典芸能みたいにスタイルだけにこだわる人が多いよね。ジョー・ストラマーが生前に来日した赤坂ブリッツでのギグは最高だったけれど、盛り上がるのはThe Clash時代の曲ばかり。そんなファンの気持ちもわからないでもないけれど、ジョーが死ぬ前に出したザ・メスカレロスのアルバムは往年のThe Clashに負けない凄い名盤だと思うのだが…。
一方のミック・ジョーンズ大先生はなにをしているかと思えば、カーボン/シリコンというバンドをやっていましたね。早速、買ったらミックらしいポップさにミニマルなガレージ風アレンジが加わり、爽やかな気持ちになれるナイスな音でした。
また、幼なじみのK君に教えてもらったラモーンズのトリビュートだけど、「Beat On The Brat」をU2がカバーしていて、ボノの歌い方が変態でいい! エッジも、フツーに弾くんだと思って感動しました。これぞパンクだ。格好じゃないね。断言しよう。格好じゃないね。もう一回、言おう。格好じゃないね。
ということで、格好じゃないね。
まあ、格好から入ってもいいんだけど、出口はそこじゃないからさ。
K君と話をしていたら、アレックス・コックスの「シド・アンド・ナンシー」がまた観たくなってきた。サントラはジョー・ストラマーが曲を提供。ジョーの写真がどかぁんと載ったシングルLPのジャケ写もかっこよかったなぁ。ちなみにシド役は若かりし頃のゲイリー・オールドマンだ。昔から、キレた演技だよね。あ、ちなみにわたしはタランティーノ脚本の「トゥルー・ロマンス」のゲイリーがいちばんキテると思うね。ブラピのジャンキー役も最高。この映画はトニー・スコットが監督だけれど、タラちゃんの作品のなかでいちばん好きだわ。ロマンチックに凶暴でセクシー。タラちゃんやオリバー・ストーンだともっと濃厚汁が出そうなところを、寸止めにして爽快な映画に仕上げているのが好感。トニーはほかで駄作を量産しても、この映画を残したことでリスペクト。
それで、売れていない頃のキアヌ・リーブスが出演していた「パーマネント・レコード」って映画のサントラもジョーでしたね。ラティーノ・ロカビリー・ウォーってバンドを組んでいたんだけど、すでに「レッツ・ロック・アゲイン」だったよ。
個人的にジョーが希代の作曲家でもあることを教えてくれたと思っているのは、「ザ・ウォーカー」のサントラ。美しいスコアを書いています。パンクってのは格好じゃないんだからさ。
さあて、ミック先生のBAD時代の曲「I Turned Out A Punk」でも口ずさみながら、不況を乗り切りますか。
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