Nikon D810, AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
カメラって高いですよね。他メーカーに鞍替えするのも大変。レンズやアクセサリーに始まり、すべてが総とっかえになります。ゆえにこのメーカー縛りこそ、「ロックイン効果」というビジネスモデルなんです。
自分はこれまでずっとキヤノン使いとして歩んできましたが、現在はニコン・ユーザーです。ちなみにキヤノンについての尊敬の念は今も変わりません。これまでオリンパスやルミックスも所有してきましたが、今の自分にはニコンが合っています。ちなみにサブ機としてルミックスもキープ。
現在の主力機はD810とZ6、そしてD7500です。ニコンユーザーに転じてから、すでに数台の所有を経て(苦笑)今に至るります。D810は発売後5年以上経過していますが、現役バリバリかつ何の不満もありません。D850もいいなと思いますが、D810に関する不満はWifiが無いとか、モニターがチルトしないとか工夫すればなんとかなることばかり。だからD810をこれからも使い倒すことでしょう。
Nikon D810, AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
以下、D810についてわたしが気に入っている点を述べてみますね。
1)ファインダー
中判カメラを除いて35mmの一眼レフのなかでもっとも視野が広くて、クリア。その点についてはソニーのα900も素晴らしい光学ファインダーを持っていました。
そんな見やすさに加え、インジケーターがデジタルというハイブリッドさがナイス。あまりに視野が広くて隅まで覗けない。大きな窓ですね。でも、ファインダー性能が秀逸であることは、写真撮影にとって重要なファクター。
2)画質
わたしはD810を購入するまで等倍鑑賞に意義を見出せませんでした。ところが、3635万画素の叩き出す絵を等倍で見て驚きました。現在の一眼は6000万や1億画素とかあるので、「その程度で何言ってんの?」と思う人も少なくないでしょうけれど、データ容量やレスポンスなどの運用面を鑑みると、これで十二分。モニタが5Kなので等倍鑑賞することが楽しい。臨場感がすごいですね。手を伸ばせばそこにあるみたいな感覚というか。
昔なら高価なレンズを使って撮影して、同じような立体感を感じたものですが、F4通しのズームでも解像感がすごい。鮮鋭な絵ということではフォビオンもすごいのですが、ハンドリングのしやすさでは群を抜いています。
3)バランス
キヤノン機なら5シリーズがその代表格ですが、どこか突出した性能というよりも全体的な使いやすさというのが大切。そういう意味でこれだけの高画素機にも関わらず、めちゃくちゃ使いやすいところが気に入っています。シャッターレリーズの音はD7500の方が好みですが、D810は高画素ゆえにミラーショックを極限まで減らしていることを理解。シャッキーン!という硬さを感じるエントリー機に対して、どこまでも軽く優しい感じです。
4)レンズとのマッチング
単焦点はもちろんのこと、安めのレンズでも結構イケます。24-120のF4通しなど、安いのにツボにはまれば素晴らしい。巷で評判が芳しくないようですが、自分のやつは当たりかも。明確な個性があるというよりは、本当にオールラウンダー。「芯で捉える」というような感覚でしか表現できませんが、このレンズの美味しいズーム域は確実にあります。さらにレンズが好む光を選んで使うのが吉。
ただし、この手の話は撮影者の主観が混じるので話半分以下で聞いてください。キヤノンのレンズにも大好きなレンズが多々ありますが、全体的にニコンのほうがコスパが高い気がします。安いレンズ=写っていればいいよね的レンズではない。
それから、これは画像処理を含めた傾向かもしれませんが、キヤノンは肌色の発色がきれいですが、時に少しマゼンダが乗ってくると、そこが強調されるかな。ニコンはあっさりで、描写については「輪郭線のエッジこそシャープで記憶の絵よりも精緻だけれど、こうなるだろうという予想を裏切らない素直な絵作りができる」という印象。風景写真の場合、むしろキヤノンは見たままに近く、これはこれで好感もてますが、肉眼以上に緻密さが詰まった印象を与えるニコンの方が好みです。
Lレンズに相当するニコンの単焦点も持っていますが、いずれもコントロールしやすく、想定通りの絵が叩き出せます。じゃじゃ馬ではないけれど味もしっかりある。
昔、D700のキットレンズを買いましたが、幻滅とともにすぐに売却しました。期待値が高すぎたね。悪くなかったけど、すごくもなかった(笑)。
D810を褒めている本記事からすると完全に余談ですが、AF-S DX 18-300mm F3.5-6.3G ED VRなんて凄いと思います。キヤノンにはこういうレンズ無かったから、かなり驚きました。DX機向けではシグマの高倍率ズームのようにカリカリではなく、鮮鋭でありながら優しさがある感じ。自分の中の超ズボラレンズにおける最高位に位置しています。願わくばZマウントでもあのような高倍率ズームを出していただければ。とにかく、AF-S DX 18-300mm F3.5-6.3G ED VRは自分にとってズームレンズ観を変えましたね。光学のニッコールという感じ。
Nikon D810, AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
まとめ
3桁のFXシリーズに関しては、ミラー付きならD850が最新にして最強のニコンだと思いますが、程度の良い中古のD810でも問題はないどころか、お釣りがくるほどの素晴らしい性能だと思います。
旧いポルシェにはどの時代をも超越する魅力があることと同様です。少し前までD90(古い!)で十分だと思っていましたが、D810のような「誰でも使える3635万画素」が破格の値段で入手できる現在はいい世の中だと思います。
Z6については、またいずれ。こちらも伝えたいことがたくさんあります。
Nikon D810, AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
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