なんと、前の投稿から2年以上も過ぎてしまいました(苦笑)。
その間にまた子どもが生まれて、二児の育児や家事、業務との両立に追われているなか、今度は新型コロナウィルスという前代未聞の事態が発生。そして、住居の引っ越しや親の病気など、いろいろありました。
先日に赤ちゃんが1歳になったいま、またぼちぼちとブログを再開します。なんかもうすごい更新ペースですね。その間に機種を買い替えたり、買い足したり、所有するカメラの変遷もありました。
現在の主力機種はニコンのZ6、Z7です。D810もまだ現役バリバリですよ。ニコンの精鋭ミラーレス両機のオーナーとして感じたことを書きます。よくあるスペック比較ではなく、撮影の道具としてどうなのかを中心にお伝えします。
Z6 ・Z24-70mm F4 S
Z6とZ7、どちらを買うか?
これ、皆さんが悩む問題ですよね。自分も悩みました。結果、DX機やレンズ資産を処分して両機を揃えました。
その理由なんですが、やはり両機は別物なので比較が難しい。それはヒエラルキーの上下ではなく、撮影の道具として使途が異なるから。
まず、Z6ですが、いまも最初に買ってから試し撮りしたときの衝撃は忘れません。JPEG撮って出しでしたが、驚きました。レンズはZ 24-70mm F4.0のズームです。
とにかく画素数を超えた解像感に驚きました。無論、ミラー機に比べたらシャッターチャンスに弱いです。起動後すぐにファインダーが見えない。これはZ7にもいえますが。最初はセンサークリーニングをONにしていたので余計ですねw
よく言われるように、光学的なファインダーと変わらない見えの良さやボディの造りの良さなどは、もちろん感じることだと思います。でも、いちばんは叩き出す画がすごい。
それでしばらく、Z7とZ6を交互くらいに稼働させたりしましたが、なんとなく見えてきたことがあり、それをお知らせいたします。
自分の場合、ポートレートが多いので(最近はもっぱら子ども)、そちらは圧倒的にZ6でしょうか。これはもうカメラ界のニューノーマルを確立したかな。日常の道具として溶け込み、失敗が許されない撮影では必ずバッグに放り込まれます。そして、傑出しているのにその存在感を消すように「半歩下がって撮影者に従う」ような奥ゆかしいカメラです。しかし、旅先など風景が増えてくると俄然Z7のディテールを解像する威力により旅の思い出が増幅されます。
Z6 ・Z24-70mm F4 S 暗い水族館は主戦場
そこで、結論。
→ どんな条件下でも、動き回る被写体はZ6
→ 光を選ぶけど、じっくり撮るならZ7
もっと言うと、こんな感じ
Z6 → これまでのデジイチの画質進化系
Z7 → 意外とシビア・喧伝されているほど全候において万能ではないと思う
さらに加えると、こんな感じ
Z6 → 写真がうまくなったかしら?w じっとしてくれないモデルのポートフォリオはこちら
Z7 → なにを撮っても解像感がすごい。ネイチャーフォト、動植物、メカなど
本当はZ6.5が欲しい!w あるいはEXPEED7の2基載せZ7!
Z7って、Z6のつもりでISOを上げすぎたり振り回すと、ノイズと手ブレの連発。むしろ、フィルム時代の中判カメラみたいに、ちゃんと光を意識して撮影すると、すごい良い画を叩き出してくれるという印象。スタジオカメラに近いかも。
それとは逆にZ6は余裕綽々。隅々まで光が回っている感じというか、Z7がピーキーだとしたら、Z6はトルキー。ローパスフィルターも関係するのでしょうか。光を受け止める画素の面積からしたらZ6には余裕がありますが、それが解像感半端ないZレンズとの組み合わせで、良い結果に作用しているのでしょうか。
多くの人はZ7は超高画素機でも振り回ししやすいぞ!おまえが下手くそなだけだ!と反論するでしょう。Z7は適当に振り回しても撮れることは確かですが、Z6と同条件であれば撮れ高については意外とシビアだなと思いました。あと、本当に光は選ぶと思います。デイタイムならともかく、暗所は厳しい。光を作るなら問題なし。
そこで、ニコンさんに提案。Z6.5作ってください。それはD810と同じ3635万画素機。たぶん、そのくらいならZ6と同じくらいイージーなやつに仕上がると思います。
そして、特に連射するわけでもなく、ダブルスロットでなくても良いなら、じっくり写真撮影の基本を確認するみたいにZ7で腕を磨くといいです。その意味ではフィルム機を持ち出すような感覚がいいかも。
しかし、ここでZ7特有の落とし穴があります。
何を撮っても精鋭だから、それだけで満足しちゃう。画角全体や被写体の構成とか粘りが足りなくなっちゃうんだよね。道路のカラーコーンとか電柱のような無機質な物体でもすごく立体的に映るから、ちょっとよい画が撮れたらもう満足してしまうかもしれない。それは写真家にとって堕落への入り口になる危険性を秘めているw
あるいはパッと撮れた偶発性を愛でるより、記録に近くなるのかな。鑑賞というよりは観察。これが超高画素機ならではのネオ鑑賞体験ですね。1億画素とかもう信じられない。
Z7の今後ですが、Z9みたいな8K動画とか要らないので、EXPEED7級のセンサーをダブルで載せてZ7 iiiを出してほしいかも。もう少しイージーで高画質な激ヤバカメラになるんじゃないかなと妄想しています。あ、そうそう、一点だけ気になるところがありました。Z7iiには縦位置グリップが用意されましたが、Z7初号機にはありません。ここもまた古いフィルムカメラっぽいので、撮る側も割り切るしかありません。
Z6 ・Z35mm F1.8 S
フツーに撮るならZ6でオツリがくる?
前提:自然風景を撮る人は別なので、ここではポートレードに関してのみ語ります。
Z6とZ7を使っていると、人物写真に関してZ7が伝えるものって、なんだろうって自問してしまいます。ポートレートモードで撮影すれば、目のシワやニキビ跡やシミなど少し飛んでくれる。でも、そうだとしたらZ6でもよくないかと。
着ている衣服の表面やアクセサリーなんて、Z7の描写はすごいです。でも、人物の肌に関してそこまで超高画素が必要なのかということなんですね。だから、自分の場合、人を撮るならZ6メインで、ディテールが必要な場合やクロップアップ前提のズボラ構図(邪魔なものどかしたりしない)でいく場合にはZ7をチョイス。
どちらか一台で全部やれ!と言われたら、おそらくZ6一択かなと。そのくらい万能。ニコン史上もっと褒められても良いカメラです。
以下はZ6の作例を挙げておきます。Zレンズとの組み合わせがキレキレで、Z7の画を見なければ「これでいいじゃん!」って、私なんか思ってしまいます。(クリックしたら大きい画像も閲覧できます)
Z6 ・Z35mm F1.8 S
Z6 ・Z35mm F1.8 S
あれ?結局Z6の作例ばっかりになってしまったw ということで、次回はZ7を中心に紹介したいと思います。
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