わたしが代表を兼務する株式会社デジモは、現在インフォバーンの子会社として、3Dスキャンから3Dプリントまでを一気通貫で扱えるバックエンドのシステム開発・販売および、それに付随する事業を行っています。
特にプリント可能な3D CGについての知識がなくても、身体の3D化についての支援事業として多くのお客様とお話させていただいています。わたしたちのミッションは「人類3D化計画」です。現在、わたしはこのベンチャーの事業に集中しているため、本ブログも更新頻度が滞り気味です。
よく人から聞かれるのは、新しいメディアの在り方や企業コミュニケーションとマーケティングを追求してきたあなたが、なぜ3D分野で事業展開をしているのですか?といった質問です。
たぶん、拙著をお読みになられた方々もそう思うに違いありませんので、本ブログに書いておこうと思います。
ひとつの到達点としての3D化テクノロジー
まず、わたしはインターネット以前のキャプテンシステムやVANの時代から、ネットワークとPCの発展を見てきました。また、数年以上前からダイソンのファブレス化を取材する過程で、3Dプリントを軸にしたRP(ラピッド・プロトタイピング)技術を継続してウォッチしてきました。
それらが低廉に実現しつつある現在、デバイスとインターネットを組み合わせることで、立体構造を記述するデータの送受信のみならず、その入力から出力までもが一本の線で繋がったという印象をもったのがここ数年です。これにより、インターネットはビットしか無かった時代より、さらにアトム・イン/ビット・アウト(物体からデジタルへ)、ビット・イン/アトム・アウト(デジタルから物体)の時代に突入したのです。
わたしが編集していたワイアードという雑誌が、すべてのモノをコピーできる3Dコピー機について取り上げたのは1990年代後半でした。このとき、わたしは非常に興奮しました。ただ、その時点ではまだ機体の価格も量産を前提としていませんでした。そしてプリントできる対象物やプリント素材が限られていたこと、そして、造形法もその当時は積層型ではなくフライスによる切削型でした。
それが3Dスキャナ付き3Dプリンタであれば、当時のアイデアと同様の物体コピー機となるわけです。そして、これまで2次元のデータ(テキストや写真、音楽ほか)がウェブによって複写されてきたように、これからは地球上に現存する三次元データが複写され、ネット上に流通していくのだと予測されます。
それにより、ウェブはひとつの到達点に達したと思いました。ウェブ黎明期に多くの二次元コンテンツがデジタル上に複写されました。いまはソーシャルメディアの隆盛もあり、コミュニケーションという軸がそこに絡んできます。そこに三次元コンテンツがどう組み合わさるのか、それを考えると、編集魂が騒ぐというか、いまこそが自分がプレイヤーとして参画する時宣だと感じたのです。
3Dスキャンを写真撮影の延長に
はるかインターネット前史より新たなテクノロジーが出現する都度、わたしはコンテンツを主軸にしてそのテクノロジーとユーザーを繋げることを仕事にしてきました。アラン・ケイの有名な言葉に「未来を予言する最良の方法は、未来を創ることだ」というのがありますが、これまでも、そしてこれからも新たなテクノロジーが人間を豊かにする未来を自身の手で具象化したいと考えています。
ただし、現在に至るまで紆余曲折がありました。もともと3D CGを扱う自動車のソーシャルアプリを開発していたのですが、仲間たちは無論、その過程で素晴らしいパートナー企業との出会いやビジネスモデルの変遷を経て、そこからいまの場所にたどり着きました。事業展開の仔細は、現時点で詳らかにできませんが、昨今は運搬・移設可能な高性能3Dスキャナーを自ら運搬車を運転し、仲間たちとともに各地でサービスを展開しています(それが主業ではないのですが)。
そんなデジモ社による3Dスキャン・サービスを体験する機会として、直近の予定を記します。機会があればぜひお越しください。
・7月19日、20日・東京原宿竹下通り JOL原宿にて 無料3Dスキャン・キャンペーン(仔細はこちら)特に女子中学生や女子高校生のお子さんがいらっしゃる方は同伴でどうぞ。
・8月2日、3日・東京新宿駅南口・東急ハンズ新宿店にて営業。自身を3Dプリント化した新商品投入予定(有料となります・事前予約可能)(仔細はこちら)*なんと、公開して1日も経たないうちに予約がすべて埋まってしまいました!満員御礼申し上げます。
最後に急募!
最後に、現在デジモ社では開発スタッフも募集しています。PHP、HTML5、JAVA等できる方、わたしたちと一緒に人類を3D化しませんか? 連絡をお待ちしています。
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