Syndicate 2005では、このイベントにあわせて新製品を発表する企業が目についた。本日はRSSアグリゲーションのプラットフォームを目指している2社を紹介したい。
まず最初に、元アップルコンピュータのエンジニアで iPHOTOやiMOVIEの生みの親であるGlenn Reid氏が2年前に興したベンチャー、Five Across社である。
本日発表された同社のサーバ製品Five Across Connect™は、SNSを簡易に組成できるソフトFive Across Connect™をビルトインしたものだ。直接、Glenn氏からデモを見せてもらったが、GUIといい、ドラッグ&ドロップですべて完結できる点とい い、まさに私のようなMac ユーザーが泣いて喜ぶ完成度をみせる。
また、同社の製品を含めて今回のSyndicateのトレンドだと思ったのは、SNSとブログの垣根が取り除かれた製品が見受けられつつあるということだ。
つまり、「読む、書く、参加、捜す」がシームレスになっている。そして、RSSフィードは無論、アグリゲーションに加えてブログ投稿や友だちとのコミュニティを組成する機能が組み込まれている。
Five across社の場合、その製品はサーバにインプリメントされたものであるという点が渋い。完全にB to Bであるため、どれだけ注目を浴びるかわからないが、内容は非常に素晴らしく、特に最初からOS-Xになじんでいる点がよい。
ajaxバリバリのサービスばかり見せられたあとでは、かえって新鮮な感じがした。同社がハードウェアを 扱っているせいか、ほかの企業に比べて落ち着いた雰囲気である点に安堵を覚えたのも事実。
なお、SNS内の検索にはF.O.A.F.ではなく、独自仕様のメタデータを用いているようだ。
講演前にもかかわらず、筆者にデモの実演をしてくれたGlenn Reid氏。
同社製品をアップルが自社のサービスとして提供すべきではないかと私が言ったら、「.Macがあるからなあ……」と言っていた。とても実直な方である。
次に紹介するのは、上記のFive Acrossと対照的な企業、GritWireである。
こちらはWeb2.0企業と呼んでも差し支えがないだろう。ブラウザベースのWebトップなサービスを提供し、Flashによって構築されたUIはWindowsのデスクトップともなじんでいる。
Five Acrossの製品と同様にPodcasting、Videocastingなどマルチメディア対応型RSSリーダーでありつつ、SNS機能も加わる。多機能勝負としては、こちらもだいたいの機能は完備している。唯一、違う点はWikiを備えているところだろう。
すでに会員登録も無料で開放されているので、試してみるといいだろう。
なお、デモを実演してくれた同社のCEOであり創業者のNicholas氏によれば、同社ではこのサービスを企業専用にカスタマイズしていきたいと意欲をみせていた。ちなみに起業するまえの同氏は特許を主に扱う弁護士だったとか。
同社は会社を興してから数年間ベンダーとして活動していたようだ。現在、このGritWireで勝負というところか。
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