先週末、函館にハッセルブラッドを携行して旅してきました。フィルムマガジンA12とA24を携えていたのですが、この機種初のトラブルに見舞われました。撮りきったブローニーが収まったA24のマガジンをボディから外し、すでにフィルム装填済みのA12に替えようとしたら、装着できず!
何度やってもうまくいきません。もしかしたらボディ側の問題かと思い、後日に553ELXのボディに取り付けてみようとしたところ、これもだめ。
ボディにフィルムマガジンを装着するには、マガジン側にあるVマークボタンをスライドします。それにより、フィルムマガジン側の穴が横に開いて、ボディ部から出ている二つの爪を噛ませる仕組みになっているわけですね。
中央にあるVマークボタンを横にスライドすると、ボディからフィルムマガジンが外れる
注意深くA12とA24を比較してみたところ、Vマークボタンのスライド量が微妙に違うことを発見。見落としそうなくらいのわずかなスライド量(目測で2mmくらい)でしたが、A12は完全に穴が開ききっていないように見えました。
マガジンスライドの上にある二つの穴から覗くギアがVボタンのスライドに応じて横にずれ、挿入されるボディ側の爪と噛み合う(写真は完調時)。
そこで眼鏡用のミニ・ドライバーを使って、A12のマガジンスライド側の上蓋を外してみました。なにも考えずに始めてしまったのですが、結論からいえば原因の特定に成功。これは幸運だったというだけで、良い子は無闇にバラさずにプロの職人さんに依頼しましょう。
マガジンスライドの上蓋を外して驚いたのは、とにかく部品が小さくて緻密だということ。手描きの設計ならではの繊細な曲線をもつギアや、小さなピンがその形状と同じ凹部に嵌っていました。
スライドしない理由は、ギアの先端にとても小さな屑がひっかかっていたからです。内部の塗装がはがれたと思われるプラスチック片でした。それを取り除き、また組み立て直したら、A12はボディに装着できました。いやぁ、めでたし、めでたし。修理代が浮いたお金でマグニファイング・フードでも買いましょうかね。(^_^)
A12をフィルム巻き取りクランク側から見たところ。
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