唯一の成虫カブトムシ、産後に死す

我が家で羽化した唯一のカブトムシである兜姫ですが、どうやら無事に受精したようです。

産卵セットに移したらすぐにマットに潜り、姿を見せません。その後に時折経過観察しておりましたが、ついに地表に姿を見せてエサをすべて食べていました。しかし、兜姫は生まれたときと同じ、仰向けにひっくり返ったままで不動のまま。うーん、激しくも下手くそなミエくんの求愛によって体力を消耗したのかもしれません。

記念に標本にしようと思っていたら、湿気が高かったせいか悪臭がして黒っぽい体液が溢れてきます。そのため、土葬にすることにしました。死体は発見後にすぐに手当しないと、特にこの季節はまずいですね。

昨年からずっと育ててきた兜姫ですが、子孫を残して天に召されました。どうか安らかに。


カブトムシの交尾は意外と難しい?

昨シーズンはなにも考えなくても、いろんなことがさくさくと進み、産卵、割出、その後の飼育まで順調でした。ビギナーズラックかもしれませんね。

すでに報告のとおり、その後はあまりうまくいったとは言えません。拙宅にはカブトムシのメス1匹だけ羽化したのみで、残りの数匹は全滅。

ということで、お婿さんを迎えました。三重県で採集されたWD(野生)個体です。名前を「ミエくん」にしましょう。ほんのりと赤みがかかった80mmのオスです。

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余談ですが、うちのメスは軽度の羽パカ(羽化不全)でしたので、よけいに貴重な存在に感じます。このメスを「兜姫」と呼ぶことにします。

さて、このミエくんと兜姫との相性はどうでしょうか?

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我が家のノコギリクワガタとミヤマクワガタ近影

先日に山の中で採集してきたノコギリクワガタとミヤマクワガタですが、ノコが一匹だけ死亡した以外、残りは元気に活動しています。

これまで拙宅にはコクワガタしかいなかったので、初夏にオオクワガタが加わり、近日に師匠より野外採集されたヒラタクワガタを譲り受けることが確定しています。だんだん国産本土クワガタ・ファミリーが揃いはじめました。

もうこなったら離島に棲息するクワガタまで揃えてみたくなります。書籍『クワバカ~クワガタを愛し過ぎちゃった男たち~ (光文社新書) 』を読んでいると、クワバカ熱がうつる(?)というか、離島の希少なクワガタや同一の種でも産地による違いなど奥深いクワの魅力が活写されています。

この本おすすめですよ。これを読んで、「ああ、自分は本書に登場する人たちと全然違う。良かったな(笑)」とかの物差しに使えます。共感しかない場合、もうクワ廃人までまっしぐら?

今回は表題どおり、息子と採集したノコとミヤマを載せておきます。中古のマクロレンズを買い足したので、接写がだいぶラクになりました。この話題はまたいずれ。

 

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右手前にいるノコギリクワガタの水牛タイプの大顎がかっこいいですね。

 

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ミヤマクワガタは造形が怪獣っぽくて好きですね。いや、怪獣のほうが参考にしたのか。

 

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子どもがお気に入りのノコギリクワガタ小歯タイプ。コクワガタに近い体格にこの立派な顎。

 

性格ですが、たしかによく言われるようにミヤマクワガタは攻撃性が強い気がします。最初は全員ひとつの大型飼育ケースに入れていましたが、喧嘩っ早いのはミヤマクワガタでした。いつも喧嘩ばかりしているコクワガタに並ぶ凶暴性?

しかしながら、書籍『カブトムシとクワガタの最新科学 (メディアファクトリー新書)』によれば、喧嘩に弱いのはミヤマクワガタとのこと。

詳細は割愛しますが、大顎をつかった戦闘では上手投げしかできないため、下手投げもいけるノコギリクワガタにやられっぱなしとか。実際に小型のノコギリクワガタに投げられていた姿を見かけました。

気性が荒いくせに喧嘩に弱い、そんなミヤマクワガタを応援したくなりますね。

そして、水牛のような大顎をもつノコギリクワガタは、やっぱり見惚れてしまいます。採集時に生態系保護のためメスをリリースしてしまったので、改めてお嫁さんを迎えて繁殖してみたいと思いました。

 

        


オオクワガタの産卵成功、そして割出へ

拙宅にやってきたオオクワガタのカップルですが、同居期間は事故もなく終わりました。その後、メスだけを産卵のために準備したケースで飼育しました。オオクワガタのメスは非常に艷やかで、オスの勇猛そうな大顎に比べても引けを取らない魅力がありますね。

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ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ捕獲の旅へ

このブログというか、もともとクワカブ飼育を始めたのは、師匠から数匹いただいたことが発端でした。その後、なにも考えずに管理飼育を開始したのですが、はてさて、飼育ばっかりじゃないですか。そして、気がつくとシーズン真っ只中。まだ見ぬクワカブを子どもと直接採取するなら今です!

ということで、7月の頭に近所のクワカブハンターでごった返す某有名な公園に20時ころにヘッドライトなど装備して行きました。すると、数分おきに子連れのパパさんたちに遭遇。「採れました?」「いやぁ、なんにもいないですね」という挨拶の応酬。

うん、うん。

実は昼間にクヌギやコナラがどこにあるかはほぼ把握していたのですが、まだ樹液も出ていないし、そもそも生物の気配がしない(笑。 加えて、クワカブの行動ピークは深夜0時過ぎと研究者の本にも書いてありました。ということで、実は採れないことがわかったうえで、それでも行きたがる子どもを納得させるためのハンティングでした。

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カブトムシの羽化率の低さにビビる

さて、だいぶ間が空いてしまいました。現時点で振り返ると、あの頃(春先)はカブトムシがたくさん羽化すると見込み、あちこちにおすそ分けしていました。

今にして思うと、なんて能天気な!

我が家に数匹くらい残した感じでしょうか。ところが、羽化したのはそのうちの1匹(♀)だけ。この羽化率の低さには参りました。

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蛹化前にカブトムシの幼虫が地表に出てしまう件

我が家のコクワガタたちはすべて羽化しました。しかし、カブトムシくんたちはそれよりも遅くて、やっと蛹になった子とまだ前蛹にもなっていない子たちのグループとわかれました。

そんななか、前蛹前に飼育ケースのマットから上に出てしまう幼虫が3匹も続出。以前に地表に出たまま潜らないで死んでしまった子もいましたが、今回はどうやら違う理由による気がします。

 

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ちょっと黄色みがかっていました。前俑状態なんでしょうね。まだ動けています。

そこで手持ちの文献を調べてみました。どうやら蛹室がうまく作れないためか、ワンダリング(徘徊行動)をしたまま潜らなくなってしまっのではないかと思われます。ただし、ケースはそんなに過密ではないので、おそらく5月頭にマットを交換してしまったことで作りかけていた蛹室を壊してしまったのかもしれません。

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オオクワガタ降臨

わたしの師匠筋にあたるDorcus NAVIさんから、佐賀産のオオクワガタをペアでお譲りいただきました。これまでコクワガタしか見たことのなかった長男もワクワク。家族がその大きさに驚嘆しました。さすが、オオクワガタは大きい。しかも、おっとりしていて、人気の理由がわかります。

メスもツヤツヤしていてかっこいい。昼間も割と隠れていないでその勇姿を見せてくれます。素早いコクワガタと違って、のそのそ動くのでなんか和みますね。

師匠によるとこの子はすでに越冬済みとのことで、さっそくペアリングしてみました。喧嘩していないようなのでしばらくこの状態のまま同居させてみます。絶滅危惧種のオオクワガタですから、たいせつに育てたいですね。

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コバエの次は...ダニが羽化したクワガタに付着(涙

さて、年間通じて飼育してきたうえでのピンチは、やはりコバエ発生でしょうか。しかし、今回の敵はダニでした。

羽化したコクワガタを菌糸ビンから発掘していたときに、それらを発見しました。今回、羽化したなかから3匹だけ、背中とお腹のあたりに小さなブツブツがついていることに気づいたのです。さっそくルーペでも見てみましたが、おそらくダニでしょう。初めて見ましたよ(写真は自粛しておきますね)。

う〜ん、あまり気持ちよいものではないけれど、食事が喉を通らないというほどでもありませんでした。ホッ。

どうやら菌糸の状態がよくない瓶で羽化した子たちに付着した模様。

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孤独な幼虫さん逝く・そしてコクワたちの蛹化から羽化へ

人間の赤ちゃんと幼児のお世話を行っているため、なかなかこのブログも更新ままならなず。とはいえ、更新しない間もがんばってクワカブたちの面倒(も)みていましたよ。

さて、前回地表に出たままマットに潜らないままの幼虫のミリーさんについて書きました。あれから個別飼育に切り替えて経過観察しましたが、なんと、3週間以上もミリーさんは生きながらえていました。糞をしている形跡もないので、マットも食べているのか判別つきませんが、とにかくそのまま生存した状態が続きました。しかしながら、最後に発見したときはには黒味がかかって微動だにしておらず、いよいよ力尽きたのでした。

そうこうしているうちに第一世代のコクワガタのメスも1匹亡くなり、ミリーさんとの合同葬となりました(RIP)。そして、迎えた4月には、菌糸ビンのなかで幼虫たちが蛹化しました!

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